暑い夏、せめて室内では涼しく快適に過ごしたいと思いますよね。しかし、部屋の冷やしすぎが、夏バテの原因になるのです。それは、室内と外気温の温度差が大きいと、体温調節機能が働かなくなり、自律神経調節機能が低下するからです。
また、自律神経が乱れると、毛細血管の調整ができなくなり、血管が収縮するので血液が末端まで運ばれなくなり、身体に冷えを感じるのです。特に女性には冷え性の人が多いですが、夏の過ごし方によって冷え性は発症すると言われているほどです。
夏の過ごし方で気をつけないといけないのは、エアコンの利用です。人間の身体は、室内と室外の温度差が5度以内であれば、体温調節機能がしっかり働くと言われています。そのため、エアコンを使用する場合、外との温度差が5度以内となるよう温度調節をしましょう。
外が40度近くあり、温度差を5度以内に収めようとすると暑すぎる場合は、中に長い時間いる人が快適だと感じる温度にすればいいでしょう。また、温度だけでなく、湿度を下げることによっても体感温度を低くすることができます。エアコンの除湿機能などで、湿度を40から50%にすれば、かなり快適に過ごせるようになります。
また、外で汗をかいた後に涼しい室内に入ると、汗が乾いて身体が冷えてしまうことがあります。冷えから身体を保護する服装をすることも大切です。上着を羽織るのも良いですが、肌着を身に着けたほうが汗を吸収しやすくなります。また、室内では足元が冷えやすいため、ひざ掛けなどで対応すると良いでしょう。
もう一つ有効な冷え対策は、入浴がオススメです。
シャワーだけで済ませるのではなく、きちんと湯船につかりましょう。
特に半身浴が良いと思います。
身体を温めると、副交感神経の働きが活発になり、血行が促進され、自律神経が正常化されるので、冷え解消に効果的です。
また、20分前後の半身浴を習慣にすれば、しっかり汗をかくので汗腺が鍛えられます。
最近は暑くても汗をかけないという方もいるようですが、汗をかかないことは身体に良くありません。汗をかくと蒸発するときに、体の表面の熱を発散するので、体温の上昇を防ぎます。もし、汗をかかないのであれば、熱を体内に閉じ込めてしまい、熱中症を発症する原因ともなるのです。
このように、夏だからといって冷えとは無縁と思ってはいけません。冷えを防ぐことにより、自律神経が正常に機能し、夏バテを解消することに繋がるのです。